【住所】
〒371-0022
群馬県前橋市千代田町3-6-26
フクロ歯科医院ラブアンドティース
群馬県前橋市の審美歯科・ホワイトニング治療ならフクロ歯科・Love&Teeth歯科医院
インプラントと血圧
『インプラントと血圧』
本日は「インプラントと血圧」についての関係をお話したいと思っています。
インプラントなどの歯科手術では、高血圧の方への配慮として、
この値になったらインプラントのオペを中止しようという値は決まっているのですが、
実は、中途半端に高い方に対する配慮だとか、
そういったことに対しての配慮とうのが、ほぼ欠けている状態にあります。
もちろん血圧は人によって、上がったり下がったり一日の変動幅もありますし、
あまりそれだけを頼りにして手術をするということもないのですが、
インプラント手術において、ある程度高い方に対する配慮として
そこにストレスをかけないだとか、そういった配慮というのが欠けているというのが現状で多いと思います。
実は、日本のインプラント界においては、プロトコルというのがあまり決まっておらず、
血圧が高いからとって、どういった処置をしよう、あるいは今私たちは。
今までの日本でのオペ基準というのは、高血圧に関してオペをやめる基準だけであって
高い人に対して、予防的にストレス軽減を行うなどという明確な基準が示されてきませんでした。
現在、血圧モニターとアラームなしには、オペは行えない状態にあります。
しかし、これもまた血圧が高いときに、オペを止める基準でしかありません。
現在、高血圧の分類として、
正常を120以下、80以下、
予備的な高血圧を140以下、90以下、
ステージ1の高血圧を160以下、100以下、
ステージ2の高血圧を160以上、100以上
という基準が設けられているとともに
オペをやめる基準として、180以上、110以上という基準が一つ設けられているところです。
ところで、歯科の治療に関する、その侵襲度合い、
生体に対して侵襲を与える度合いはどうなっているか、という基準がここに示されています。
クラス分けしてあり、タイプ1からタイプ4まで、4になるに従って難しいとされています。
処置の1は単純な抜歯。単純な歯のインプラント。単純な歯周の修復治療などがタイプ1です。
タイプ2は複数の単純な抜歯。複数のインプラント処置。ただし組織の斑点などは最小限に留めたもの。
タイプ3は難しい抜歯。それから複数本のインプラント。
またリッジオグメンテーションというのは骨の造成措置です。
また片方だけのサイナスグラフトもここに挙げられます。
そしてタイプ4。一番難しいとされるのは、顎顔面外科。
フルアーチのインプラント。自家骨のブロックボーン移植、そして両側のサイナスグラフト。
こういったものが一番難しい処置となっています。
ここには歯科治療と、高血圧のときの歯科治療措置について、表でまとめてあります。
正常、予備的な高血圧、ステージ1の高血圧、ステージ2高血圧に対して、
タイプ1、タイプ2、タイプ3、タイプ4の処置がどのように当てはまるかです。
○と書いてあるのは、何も考えずともいいという場合。
Sと書いてあるのは、セデーション、いわゆる鎮静処置をやったほうがいいでしょうという処置です。
また×と書いてあるのは、既に禁忌であり、この処置は行ってはならないものです。
いわゆる180、110以上の治療は、すべてもちろん禁忌ですので、やってはいけないのですが、
タイプ1の治療であれば、全て何も考えなくともやっても大丈夫。
タイプ2の処置であれば、一部セデーションが必要ですが、
ある程度簡易的な処置では何も考えずともいい。
タイプ3、タイプ4の処置に関しては、初めからセデーション、
いわゆる鎮静処置が基準となって行われなければならないとされています。
静脈麻酔〔鎮静〕ができれば、一番いいと思います。
上手な麻酔科医が行う鎮静処置であれば、ドクターは患者さんの状態を気にせずに、手術を完了することができます。
また深度が効きすぎれば覚める薬を静脈内でコントロールしてくれるため、鎮静の安全性も確保されています。
〔場合によっては、患者様の既往の問題をチェックしきれいない場合〕
第3の鎮静処置として、もう一つ我々が行っているのは、経口鎮静処置です。
患者さんの希望により、ほぼ薬だけで鎮静効果を得ることもできます。
ただし、患者さんの状態により、送り迎えが必要など、制限があることが多く、その代わり効果的な方法でもあります。
血圧が高い方や、高齢の方には、
痛みがなくてもストレスの軽減のために、鎮静を併用したほうがよいと思われます。